癌が発覚したので次は他の臓器に転移しているかどうかを検査することになりました。

とにかく検査
検査は「PET」という九州でも希少な医療機器で実施することに。これは福岡県では7台程しか存在しない器械です。2021年時点の話です。
PETとは?
PETは、ポジトロン・エミッション・トモグラフィー(陽電子放出断層撮影)の略です。
PET-CT検査では数センチ程度のがんを発見することができます。転移しているかどうかの検査に威力を発揮します。
これは特殊な医療機器だったのですが今回お世話になっている病院の近くだったので助かりました。
検査は土曜日の午前中でした。世間はGW真っ只中で皆がバカンスを楽しんでいるところ自分だけこんな場違いな医療施設で一人ぽつんと待合室のソファーに座って検査に呼び出されるのを待っていました。
世間はGWなのに、私は癌が他に転移しているかどうか、はたまた余命宣告を受けるのか、運良く「胃を切除する」だけなのかを確定するための検査を受けなければいけないのです。
もう検査には慣れていたので特に驚きもなく淡々と検査をこなしました。PETの検査はCTとほぼ同じで寝ているだけで終わりました。
クリニックの受付の前で検査終了後会計を待っている間に待合室で休憩を促されました。
受付の方から、コーヒーとお菓子の詰め合わせの小さい袋を頂きました。
こんなお菓子を貰ったり飲み物が出てくるのは想定外でした。扱いが VIPのようで気分良いです。これはいままで体験したことが無い検査です。まあPET自体初めてでしたが。
今回のPETによる検査結果を元にして「どのような手術を行うか」の材料がすべて揃うそうです。転移していなければ「胃」をまるごと取ってしまえばおしまいということです。そうでなければもっと複雑な手術になるのでしょうね。
いろいろやることがありますね。勉強になりました。
このとき自分はまだ本当の辛さを理解できていませんでした。というかこの段階ですら自分の境遇について夢の中をゆらゆら歩いているような気分でした。
多分、現実から目を背けていた。これがもっともふさわしい言葉です。
皆さんお体はくれぐれもお大事に。